幼児期に、こどもの便秘で困った経験があります。
今回は、その経験を時系列で書いてみたいと思います。
結論から言いますと、
こどもの便秘が長く場合の解決策は、
子ども専門の排便・便秘外来に行くべし
です。
シンプルです(笑)
我が子も、食べ物や薬では治りませんでした。
なぜかというと、大人と子どもとでは、便秘の仕組みが異なるからです。
その仕組みについては、「3.小児科の排便外来を受診」に簡単に書きましたので、ご参照ください。
離乳食開始と便秘の始まり
離乳食開始(生後約6か月)後くらいから、たまに1-2日便がでないことがありました。
様子を見ていましたが、生後10か月頃に、4日間出ず、その後出てもちょっとずつしか出なかったので、そこで初めてかかりつけの小児科に診てもらいました。
その日は診療所で浣腸をして、その場で大量に出し、本人もスッキリした様子でした。
近所のかかりつけの小児科で(10か月~1歳9か月)
そこでは浣腸と、便秘薬(主に酸化マグネシウム)を処方されました。
毎日酸化マグネシウムを飲み、週に1~2回、浣腸をして排便していました。
その間、自力での排便は、できたりできなかったりしていました。
その排便も、やわらかいのをちょびっとずつのことが多かったです。
1年近く続けましたが、状態はほとんど良くなっていなかったのでした。
今記録を見返すと、1年近くもこの状態だったのだと、唖然としています。
なぜこの状態を続けてしまったのか。
理由としてはいくつかあり、
・小児科に診てもらっていること
・少しは自力で出ていたこと
・本人が元気で、体も正常に大きくなっていたこと
・本人の排便ペースだと思い込んでいたこと
・自身も便秘に悩んだ時期があるので体質だと思い込んでいたこと
など考えられますが、
一番は、「先生が言ってるから大丈夫」という安心感だったと思います。
本人もとても元気でしたので。
しかし今となっては、
もっと早く行動していれば、、、という後悔しかありません。
小児科の排便外来を受診
1歳10か月頃、何がきっかけかは覚えていませんが、
子どもの便秘を専門に診てくれる病院を探しました。
ネットで、小児科の排便外来を見つけました。
女性の医師ということも安心感がありました。
県をまたぎましたが、電車1本+バスでいけるところだったので、受診を決めました。
初診では、レントゲンを撮ったり、便の状態をチェックしたりしました。
レントゲンを見ながらの説明は、こうでした。
『直腸にパンパンに便がたまっていて、直腸が通常の3倍の大きさになっている。』
・・・衝撃的でした。
説明によると、
便が溜まり直腸が伸びる
⇩
うまく信号が伝えられずに便意を感じにくくなる
⇩
排便できずに、どんどんたまってしまう
⇩
ますます排便しにくくなる
という悪循環が起こるということです。
もっとひどくなると、便が常に肛門からたれ出てしまう、便失禁が起こるそうです。
我が子の状態は、それに近くなっていたようです。
確かに、ちょびっとずつ出ていた、、、。
治療方針は、
浣腸をして排便させること
これに尽きるとのこと。
もちろん、食事内容や生活習慣も気を付けながら。
便をやわらかくするための酸化マグネシウムなどは、必要なかったのでした。
治療開始(1歳10か月~)
上記のような状態で、1歳10か月頃、便秘の治療を開始しました。
結果からいうと、完治まで2年7か月かかりました。
毎日毎日、一日一回浣腸をして、排便をしました。
浣腸の箱買いなので、薬局の帰りには大荷物でした。。。
(浣腸は処方されますので、保険適応です。)
2回目の受診
初診から3週間後の受診内容は…
『レントゲンでみると、直腸は空になっているが、まだ縮んでいない。
ゆるい便が、普通のやわらかさにならないと、自力で出しにくい。
便がゆるくなくなるまで、半年~1年間は、浣腸を、毎日か2日に1回、続ける。』
3回目以降の受診
3回目以降は、レントゲンは撮らず、主に触診と問診でした。
先生がお腹をさわって、腸の様子を確認してくれました。
受診の間隔は、
初めは約1か月に1度で、
経過が順調なら、
基本的に3か月に1度の受診でした。
完治までの大まかな経緯
5回目の受診(治療開始から約6か月)
お腹の具合もよく、順調な経過。
腸の状態もさることながら、生活環境や、本人の発達など、ある程度条件がそろわないと完治とはならないという。
このころは、月に数回、自力で排便することができていました。
でも、少しだったり、やわらかかったり。
いわゆるバナナうんちはあまりなかったように思います。
治療開始から約9か月後
自分で「ウンチ!」と言ってトイレに行くことが増えてきました。
しかし、トイレに座っても、出たり出なかったり。
その時は浣腸で出してあげました。
調子の悪い時期もけっこうありました。
例えば、浣腸を1回入れてもちょっとしか出ないので、
浣腸を2回、多い時には3回入れてやっとまとまった量が出る、
ということもありました。
そうすると、トイレ時間が1時間かかることもあり、
その間は本人もお腹が気持ちが悪くて泣き続け、
本人も母もぐったり、、、なんてことも覚えています。
治療開始から1年
3か月に1回の受診で診てもらいながら、
毎日or2日に1回の浣腸を続けていました。
月に何回か自力で排便もありました。
便意を伝えてくれることも、あったりなかったり、
というような感じでした。
治療開始から1年4か月
自力での排便が、月に半分くらいになりました。
でも、若干ゆるい便でした。
時々、浣腸を2回使う日もありました。
自力排便の時に、痛くて泣くことがありました。
治療開始から2年2か月
わりと突然に、毎日排便ができるようになりました。
このあたりの受診で『3日出なければ浣腸をしましょう』という方針になりました。
治療開始から2年7か月
治療終了。
最後に便の状態を検査した記憶があるのですが、自分のメモに残っておらず、
詳しい内容を書くことができません。。。
ただ、「やっと終わったー!」と、安心して喜んだ記憶があります。
先生には大変お世話になりました。
本人の浣腸に対する反応
慣れてくると、基本的に嫌がることはありませんでした。
「ウンチしたい!」と言ってきた時には拒まずスムーズにやらせてくれました。
ただ、お尻の状態が悪くて血が出たりするときには、嫌がることは多々ありました。
でもそれで出さないと、さらに痛むことになるので、
無理やり押さえつけて行ったこともありました。
また、浣腸1回目で出ないときには、本人も苦しそうでした。
現在
小学生の現在、
1日に1回の快便です。
後遺症のようなものもありませんし、
本人が浣腸にこだわることもありません。
いたって元気です(^▽^)
治療中のあれこれ
2年間、ほとんど毎日、浣腸をして、排便していました。
通院も、遠かったので負担だったし、
毎日、浣腸の準備をして、さしてあげて、排便させて。
嫌がることもあったり
時間がかかったりと
大変でしたが、
もっとも苦しかったのは、
いつ治るんだろう、、という不安でした。
個人差があることは説明されていたので、
頭で理解はしていましたが、
2年過ぎた頃には焦りや不安があったように思います。
しかし、好都合なこともありました。
基本、浣腸で排便するということは、
浣腸をしないと排便しないわけで、
排便のタイミングをコントロールすることができたのでした。
つまり、治療が開始してからオムツで排便はほとんどなく、
≪浣腸する→トイレに座らせる≫なので、
自然にトイトレが済んでしまいました。
また、外出先で突然ウンチということがないため、気持ちが楽でした。
ただし帰省や旅行には、浣腸セットは必須。
避難リュックにも入れていました。
最後に
もしお子さんの便秘が長く続いてお困りの方は、ぜひ専門外来に行くことをおすすめします。
≪便秘=ウンチが固くて出ない≫
という固定概念がありますが、
乳幼児の場合は、
便秘の仕組みが異なる場合がある
のです。
また、病気がある場合もあるので、とにかく専門的に診てもらうことです。
ご参考になれたら幸いです。
※最後に、この記事は我が家の場合の単なる体験記ですので、
治療内容に関して正当性を主張するものではありません。
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